第14回 日本の次世代リーダー養成塾 参加者インタビュー4

2017.12.06 学園通信

14回 日本の次世代リーダー養成塾 参加者インタビュー3から続く)

自分と違う視点の人と話し、違う視点を取り入れられた

普段の学校ではなかなかできない学びがあったのですね。リーダー塾に参加してみて、他に気づいた点はありますか?

上野 現地(佐賀)で体調を崩したことがあったのですが、その時に「ムリし過ぎだよ」「なぜ頼ってくれないの?」「適度に力を抜けばいいよ」などと、今までかけられたことのない言葉をクラスメイトからたくさんかけてもらいました。私とは違う目線を持った友だちに出会えて、本当によかった。クラスごとの絆が強く、最終日の卒塾証書授与のメッセージではクラスメイトが私に贈ってくれた言葉に感動し、私は思わず泣いてしまいました。だから、今もLINEで繋がっていて、関西で一緒にご飯を食べに行くこともあります。これまでしたくても周囲が消極的でできなかったような話を、一緒にできる場、それも都道府県や国境を越えて持てたことは大きな喜びです。

2週間寝食を共にした仲間ですからね。その密度の濃い繋がりを、将来に向かってはどう活かしていきますか?

上野 私は入塾時に2週間の設定目標を、「自分と違う視点の人と話し、違う視点を取り入れる」と宣言しました。私は元々福祉に興味があったのですが、名札にそのことを書くと同じ興味を持った人と話せました。私は心の面、その人は身体の面から福祉を捉えていて、新しい視点を持つことができました。これから勉強や自分の道でつまづいた時には、私と違う意見にも耳を傾け、いろんな角度から検討・修正することが大事だと感じました。

今手に持っているその本を紹介してください。

上野 講師の中村先生(中村俊郎氏、中村ブレイス株式会社代表取締役社長)からいただいた本です。中村先生の会社は義肢メーカーです。本の中では手足を失った子どもや大人のために義手義足をつくることを通じて、障がい者の方々の身体だけでなく心も元気にすることに注力されていることや、貧しい国での義足づくりに参加され、現地では新しい義足の素材作りから指導されていることなどが記されています。

上野さんは将来福祉の仕事に就きたいと先ほど言いましたが、その仕事にも繋がる話ですね。最後に、他にうれしかったことはありますか?

上野 マハティール・マレーシア元首相からもサイン入りの著書をいただきました。「アジア・ハイスクール・サミット」で8組が2位になり、いただきました。日本人が思う日本ではなく、他国からの視点が勉強になります。

自分の視野が思い切り広がったサマースクールだったのですね。上野さんは今日話してみて自分自身や将来のことをちゃんと話せる生徒だと再認識しました。オーストラリア語学研修の際にはこんな話をする機会もなかったですから。これからは自分の意見を言い、相手の話を聴き、そこから新たな問題解決の方向を探ることが、どの職業でも大事になります。この経験を活かして、これからも頑張ってください。