ヒマラヤ杉の伐採

2017.10.26 広報だより

三田学園のベストフォトスポットのひとつに、KODERA HALL(小寺ホールと柔道場・体育館を収めた施設の総称)があります。3階建ての巨大さながら、壁面は優雅なRを描いたこの建物。その前身は1916年(大正5年)に竣工した旧西館(講堂)でした。

学校創立からわずか4年。旧西館は中学本館をはじめとする他の校舎と同様の洋館建築で建てられましたが、以来76年にわたり、入学式や卒業式等折々の校友の姿、表情を見守ってきました。

そして、今日の KODERA HALLへとバトンは受け渡されてきましたが、これら2つの建物のすぐ側にはいつも緑を絶やさないヒマラヤ杉の姿がありました。

旧西館の竣工に合わせて植えられたこのヒマラヤ杉は、当初5本を数えたといいます。

しかし、時を経てKODERA HALLの竣工時には4本が残っていました。

雨の日や風の日は生徒たちの傘となり、照りつける陽射しの下では木陰を提供しながら、学園生たちの未来を示すかのように大きく枝葉を伸ばしてきたヒマラヤ杉は、 KODERA HALLを建てる際にもその景観とのマッチングが優先事項として挙げられたといいます。

しかし、残念なことに今日まで生き延びてきた2本のうちの1本が1025日、老朽化に伴う倒木の恐れがあったため、伐採されてしまいました。

当日は KODERA HALLの屋根まで届く大型クレーン車が使用され、枯れた1本は見る見るうちに枝を落とされ、その太い太い幹も切り倒されて、最後は切り株だけになってしまいました。

切り株の年輪はやはり100近く重ねられていたといいます。

OBの方々を含め、寂しい思いをされる方は多いと思いますが、天寿を全うしたヒマラヤ杉にはどうぞねぎらいの言葉をかけてやってください。

そして、残された1本にはいつまでも学園生を見守ってほしいと願います