探究活動「アップサイクルを学ぼう」報告

2025.06.07 学園通信探究プログラム

「リサイクル」を知らない人はいないと思います。
 では、「アップサイクル」とは何でしょう?
 
 ①廃棄予定だった素材や製品に新しい価値を与え、より価値の高い製品へと生まれ変わらせること
 ②リサイクルとは異なり、元の素材の形や特徴をなるべく活かして、より良い製品にアップグレードすること

 何となくわかるけど、実際どういうこと?
 それを学ぶため、2度の講習会を行いました。

 1度目は、人と自然の博物館の衛藤彬史研究員を学校にお招きし、アップサイクルについて考え、学びました。
 2度目は、人と自然の博物館を実際に訪れ、展示物を見ながら衛藤先生の説明を聞かせていただきました(写真)。

  

 まず、「シートベルトから作られたスリッパ」「綿ほこりから作られた着火剤」など、さまざまなアイデアから生み出された製品に驚かされました。
 貴重だった綿布を丹念に縫い合わせてつくられた「ボロ」には、圧倒的な存在感がありました。

 処分に悩んでいたホタテの貝殻から様々な商品を生み出し、「宝の山」に変えた企業があることを知りました。
 
 さかんに衛藤先生に質問する生徒もいて、和気あいあいと講習を終えることができました。
 以下、生徒の感想です。
 「価値観は時代や場所によって変わると聞いた。だから、今は価値が無いと思っても、工夫しだいで新しい価値を作れるんじゃないかなと思った」
 「今以上に、ものを大事にしようと思った」
 「自分の身の回りにも、同じように工夫できるものがあるんじゃないかと思いました」

貴重な体験をさせていただいた衛藤研究員様に心からお礼申し上げます。

なお、この企画は、本校生の益田結歩さん(高3)の声から始まったもので、立案・企画・運営もすべて益田さんによるものであったことをお伝えします。
 
以下、益田さんからのコメントです。
この人(=衛藤研究員)を学校にお呼びして探究企画を行いたいです!」という私の強い希望から、今回の探究企画がスタートしました。準備の段階では手探りの部分も多く不安もありましたが、アップサイクルの魅力や面白さを多くの方に知っていただけたことをとても嬉しく思います。

何か新しいことを始めるには勇気も根気も必要です。ですが、最初の一歩を踏み出すことができれば、物事は着実に進んでいき、だんだん楽しくなっていきます。今回の経験を通じて、自分の「やってみたい」という気持ちを信じて動くことの大切さを実感しました。

もし、「これをやってみたい!」という思いを持っている人がいたら、ぜひ先生に相談してみてください。一歩踏み出せば、きっと応援してくれるはずです。

最後になりましたが、この企画の実現にあたり、温かくサポートしてくださった柳田先生に心より感謝申し上げます